防水タイプ
ヒロセ電機は6月17日、産業機器用通信コネクタ「ix Industrial」に防水タイプを追加したと発表した。
ix Industrialは、同社と独ハーティング社の技術提携により17年に販売を開始し、FA・ロボットをはじめとする産業機器で高い評価を得てきた。
産業機器や製造現場では、湿気や粉塵が多い使用環境での配線が求められるケースがある。一般的なRJ45防水コネクタはサイズが大きく、実装スペースや取り回しが課題だった。
そこでヒロセ電機は、小型・堅ろう設計で評価されてきたix Industrialシリーズに防水タイプを追加。RJ45の防水タイプと比べ45%の小型化を実現し、IP67の防水・防塵性を確保した(かん合時)。従来の小型・堅ろう・高速伝送という特長はそのままに、湿気や粉塵の多い製造現場など厳しい使用環境でも安定した通信を維持。機器設計の自由度と配線の作業効率を大きく高める。
同製品は、防水・防塵構造を有するプラグと、機器の筐体パネルに取り付けて防水・防塵性能を発揮するフランジおよび従来品のレセプタクルとの組み合わせにより使用する。
プラグはix Industrialを内部に組み込んだ仕様で、抜き差しが容易なプッシュプルタイプのロック方式を採用。かん合の誤操作を防止する二重ロック機構も備えている。
レセプタクルは既存製品のライトアングル縦型、ライトアングル横型、バーチカルを、用途に合わせて使い分けられるため、機器設計に柔軟に対応する。IXシリーズのすべてのレセプタクルと組み合わせ可能で、既存のレセプタクルをそのまま使用でき、設計の簡素化に貢献する。AWG22~28のケーブルに適応しており、多様なニーズに対応する。
(電線新聞 4398号 2面 2025年6月30日)